第34話

「ありゃま!なんか反対」
「ありゃま!トゲトゲや〜ん」


傷だらけの友情に乾杯。

ダイヤモンドさえ砕け散る強度の針を全身にまとうはりねずみ君。
友達と遊べばボールを割り、あるいは触れる手足を引き裂いてしまう。
己の生まれ持った肉体に絶望し、心が折れかかった彼を囲む友情の輪。
自身の身体を貫く針の傷みに耐えながら、熱き抱擁ではりねずみ君を包む友人達。
なんていい話なんだ。


美容師のオカマゴリラが針をやわらかくしようとして、ペンチだの
毒液だの爆破だの火あぶりだの、あげくに暗黒魔術までぶちかまし
途中経過は別として。
マイメロが頭巾のまま美容室で洗ってもらってたのも気にしない方針で。