ラストレムナント


個人的に今年のRPG、いや、全てのゲームで一番期待していたのがこのラストレムナント
河津の下でサガシリーズを作ってきたチームの新作RPGだ。
今日ようやく届いたので、早速四時間ほどやってみた。


正直なところ、かなり処理落ちというか、画面がカクカクしまくる。
インストールにより幾分軽減されるが、特に戦闘シーンでそういった場面が
多く見られ、非常に残念だ。
恐らく、商品としての完成度は、決して高いとは言えないだろう。
また、ロードも多めだ。


但し、それらの点を許せるならば、これは非常に面白い。
まだ自軍は3人しかいない序盤も序盤なのだが、戦闘が非常に楽しい。
ラストレムナントの特徴として、自分である程度戦闘する敵の量を調節できる、
というのがある。
マップ上の敵一体一体に闘いを挑んで潰してもいいし、まとめてマークして
大集団戦をやらかすことも可能だ。
この量を見誤ると、とんでもない死闘になる。
だが、それがいい


戦闘システムは一般的なコマンド式とはちょっと違っており、キャラ一人一人ではなく
数人のキャラで組んだユニオンという部隊に指令を出す、という形になる。
この指令が、戦闘状況により変わってくるわけだ。
普段は、「攻撃しろ」「ミスティックアーツで攻めろ」「ファイティングアーツで攻めろ」
といった比較的そっけないものなのだが、だんだんピンチになってくると、
「生き残れ!」といった熱い命令が出てくる。
ちなみにこの命令は、ユニオンのうち何人かで回復しつつ、残りは最大の威力を持つ技を
敵に叩き込むという方針の命令だ。
そして、レムナントを発動する超必殺技とでもいうべき選択肢が出たりもするのだが、
生き残るために回復系の指示を出すか、一発逆転を狙ってレムナント発動を選ぶか、
コマンドが一定していないが故にたとえ雑魚戦でもドラマが生まれてくる。
単純にシステム的な面白さだけだと真女神転生IIIが今のところ一番優れた戦闘システム
だと思っているが、選択肢を選ぶときの高揚感みたいなものはラストレムナントの方が
上かもしれない。


キャラクターも、今のところ序盤も序盤なので大きなことは言えないが、かなりいい。
ラッシュはいい性格をしている。いきなりエマさん(女将軍、41歳)を「おばさん」
呼ばわりしたり、領主様を呼び捨てにしたりと基本的にやたらとフランクな感じで、
身振りも相まってアメリカンな兄ちゃんという感じだ。


そして敵を倒し、あるいは捕らえた敵をバラし、時には仲間が欲しがるアイテムを
「奪い取る」で己のものとし、またドリル(いわゆるドリルではない。謎の生物)
を使ってマップ上の採掘ポイントを掘り返し、材料を集める。
そして、武具を作成、もしくは強化。
このへんも私好みのシステムだ。
ここでまたバトルシステムと絡んでくるのだが、巻き込む敵が多いほど、アイテムは
増加する。
これがまたアイテム入手画面でピコーンと「+2」とかの表示が出て増えるので、
苦労した分が増えた!というのがはっきり分かってよい。


あとはこれで、ストーリーがとんでもなく盛り下がるようなことが無ければ、
今年のゲームの中では個人的にテイルズオブヴェスペリアと1、2位を争う作品に
なるだろう。過去にやってきた中でも、ベストテンには残りそうだ。
テイルズはテイルズで、78時間かけてクリアして、まだまだやれることが残ってはいるのだが、
とりあえずしばらくはラストレムナントをやるつもり。


ちなみに、インフィニットアンディスカバリーは20時間プレイしてまだ途中だが、
せっかく複数パーティで闘うのが楽しいのに、単独パーティの場面の方が多いのが惜しい。
シームレス故にカスタムサントラ機能との相性は抜群に良く、闘いまくるのが本当に面白い
だけに残念でならない。改良とか追加とかされないもんだろうか。