第36話 『ほころび』


ディガルドの闘いとキダ藩再興という当初の目的とのはざまで揺れる反乱軍拠点・ズーリの人々。彼らと反ディガルドのために集まってきた各地の群雄との微妙なすれちがいを描いたのが今回の話。実に地に足の着いた渋い話だ。
こういう話を見ると、本当に戦記ものという感じがする。決闘、そして己の犠牲により人々に覚悟を示し、団結を取り戻そうとする老臣ダ・ジンと、その犠牲をよしとせずに死なぬことを命じた次代の領主たるミィ様との対比。
そしてなんとか人心の動揺を鎮めたものの、いよいよ次回ディガルドの航空戦力がズーリに迫る。
事実上地上戦しかないこの世界の戦闘が一変するであろうこの戦い。
そして単にそれだけに留まらず、これまで世界を見下していたソラノヒトの領域にも迫ることのできるであろうこの新兵器が、どのように時代を動かすのか。
非常に面白い。