家庭用ゲーム機伝説

かつて、ファミコン帝国という国が存在しました
皇帝・ファミコンは初めアクションゲームを、やがてロールプレイングゲームを中心に
平和な世界を治めていました
時折やってくるセガ王国との闘いもそれほど厳しいものではありませんでした


しかし、セガ王国に新たな王が現れます
黒衣の貴公子、メガドライブでした
そして時を同じくして、辺境に白き女王が現れました
PCエンジンです
この二人の力は強く、ファミコン帝国をおびやかそうとしました


そんな帝国を継いだのがスーパーファミコンです
彼は有能な二代目でした
メガドラ、PCエンジンを破り、帝国の領土を磐石のものとしました


女王PCエンジンとその多くの兄弟たちは敗者となりましたが、
彼女の生み出した七色に輝く円盤・CDロムは、後に時代を大きく動かすことに
なります


永遠に続くと思われたファミコン帝国でしたが、やがて諍いが起こります
CDロムを操る重臣ソニーとの対立です
CDロムを使うことを拒絶したスーパーファミコンは、ソニーを追放してしまいます


ソニーファミコン帝国を恨みました
彼は自力でCDロムの使い方を磨き、その技術をプレイステーションに託しました
また、かつてファミコン帝国を脅かしたメガドラの息子、勇猛なるサターンもまた
CDロムをメガCDとなった父に教わり、その武を誇るようになりました


スーパーファミコンの後継者、64は幼く、なすすべもありませんでした
ファミコン帝国は一夜にして滅び、プレステ、サターン、そしてPCエンジンの娘
FXが覇権を争いました


FXは病弱ですぐに倒れました
サターンとプレステは闘い続けました
100万台を超えても続く激しい闘いでした
しかしその闘いも、ファミコン帝国の覇業を支えた傭兵・ドラクエとFFが
プレステ側についたことから決着が付きました


かつてゲーム界を知らぬ青二才だったプレステも百戦錬磨の名将に育っていました
こうして乱世は終わり、プレステ武国による太平の時が訪れたのです


ですが、セガ一族は天下への野心を諦めてはいませんでした
サターンの守護神・せがた三四郎が自らの命と引き換えに、セガ一族最強の男
ドリームキャストを誕生させました
マイクロソフトの力も借りた彼は、プレステに闘いを挑みました
しかし、プレステはCDロムにかわる新兵器・DVDを息子のプレステ2に持たせ、
さらに互換機能により自らも後見人として戦場に現れたのです
奮闘したドリームキャストでしたが、DVDの力は強く、逆に国を滅ぼされました


このあと、ドリームキャストは数奇な運命を辿ることになります
国は滅びましたが、彼自身は生き残り、歴史の陰にひそみます
今もシューティングやギャルゲーに限定された戦場で、生ける伝説となった彼の姿を
見ることがあるでしょう


その後、悲運の将・64の息子ゲームキューブや、海外からの刺客・XBOXなども
撃破したプレステ2は、かつてない栄華を誇りました


やがて時は流れ、XBOXの後継者360が戦場に姿を見せました
一方プレステ2は老い、三代目に跡を譲ることにしました
彼、プレステ3は三代続いた武国の王として、「我は生まれながらに王である」と
宣言し、ユーザーに過酷な負担を要求しました


そして今。
辺境の地で、ゲームキューブの息子・レボリューションが成人のときを迎えました
ゲームキューブは彼に、不思議なバーチャルコンソールと自在に動くコントローラーを
与えました
バーチャルコンソールを開くと、かつての英雄達がレボリューションに語りかけました


「私はファミコン
 我が子孫よ、君に『創業の志』を授けよう」
「我が名はスーパーファミコン
 我が子孫よ、おまえに『覇者の誇り』を授けよう」
「我はメガドラ
 好敵手の子孫よ、我ら誇り高き一族に伝わる『不屈の魂』を授けよう」
「私はPCエンジン。
 好敵手の子孫よ、新たな時代を切り開く『挑戦の勇気』を授けましょう」


こうして、レボリューションは名をWiiと改め、冒険の旅へと向かうのでした
彼と英雄達の魂の前には、どんな物語が待っているのでしょう