ロマンシング。

「ロマンシング・サガ ミンストレルソング
正直、作られることを知ってからずっと期待していたわけだが。

実際にプレイしてみて、完全に予想を上回っていたのにびっくり。

ロマサガサガフロ、そしてアンサガの要素までも組み入れてさらなる高みへと達している。
ロマサガ1からは世界観を。
ロマサガ2からはひらめきシステムを。
ロマサガ3からは……むう、やってないからわからん。
サガフロンティア1からは、スピード感のある戦闘と連携システムを。
サガフロンティア2からは、さまざまなアイテムやクヴェルを。
そしてアンリミテッド・サガからは、鍛冶による武器・防具の練成システム、マップアビリティシステム。
これらに加え、更にBPとEPという戦闘に関わる新たなシステムを持ち込み、過去最大のスケールで完成させている。

グラフィックこそ賛否両論分かれるところだが、というかイベントシーンになると正直キモい気もするが、こと戦闘中は実にいい感じだ。
ヒゲヅラの海賊キャプテン・ホークが、斧を振り回しながらくるくる回って空を飛ぶ。そして敵に突っ込む。実にファンタスティック。もうこれだけで許す。

そしてガラハド
「ねんがんのアイスソードを手に入れたぞ」→「殺してでもうばいとる」→「なにをするきさまらー」のコンボで超有名なこの男が、頭髪を犠牲に圧倒的な力を手にして帰ってきた。
アイスソードを振るい、必殺の「吹雪」を放てばプレイヤーチームは全滅だ。
かつて何の抵抗もできずに死んでいった男が、十数年の雌伏の時を経て遂に逆襲したのだ。これほどの喝采事があろうか。

まあ、HPは少ないんで吹雪さえ耐えれば瞬殺だったりもするのだが。

さらにゲラ=ハ。
外見はただのトカゲの癖に激烈に渋カッコイイ。とにかく声がいい。今作におけるミスターダンディのベストオブベストだ。
ラストのサルーイン戦まで連れて行ったのだが、ゲッコ族の宿命に逆らい、神に闘いを挑む姿は実に惚れ惚れとする。能力的にはちょっと低いけど。

とりあえず一周クリアはしたのだが、あちこちのホームページを見るとまだ世界の30%くらいしか見てない気がする。
攻略本のたぐいはこの数年買っていない私だが、ことこのゲームに関しては出るのが楽しみだ。

もう一本、今年楽しみにしていたジルオールも6月に発売が決定した。
そういえば、メタルマックスメタルサーガと名を変えて出ると聞く。
リメイクに次ぐリメイク、これはかつてゲームを買う側だった人間が、作る側へ回り、自分のわがままを通せる地位についてきているというのも理由のひとつなのだろう。

恐らく、この世代が満足するまではリメイクが多く作られていくことだろう。
それが尽きたとき、全く新しい世代のゲームが生まれてくるのではなかろうか。